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サンプルコード
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パケット種別ごとの定義
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汎用クラス・関数
基本クラス、関数
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ユーティリティ関数
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ライセンス
本パッケージ内で、ライセンス上特別な記述のないものは、モノワイヤレスオープンソースソフトウェア使用許諾契約書を適用します。詳細はパッケージ付属の文書を参照してください。
本ソフトウェアについては、モノワイヤレス株式会社が正式にサポートを行うものではありません。お問い合わせにはご回答できない場合もございます。予めご了承ください。
不具合などのご報告に対してモノワイヤレス株式会社は、修正や改善をお約束するものではありません。
また導入パッケージなどお客様の環境に依存して動作しない場合もございます。
ライセンスの定義はライセンス文書に従います。また本概要はライセンス文書の解釈に影響を与えるものでありません。
無保証です
MW-OSSLA下で改変や再配布が可能です
商用利用を目的としない場合は、モノワイヤレス株式会社の製品を利用しない場合であっても、本ソフトウェアを利用することができます
商用利用を目的とする場合は、モノワイヤレスソフトウェア使用許諾契約書(MW-SLA)を添付したソースコードを配布し、ML-SLA下のソフトウェアを利用してください
MW-OSSLA下のソフトウェアに対し、MW-SLAを添付してソフトウェアを配布することが出来ます
公開したり当社への連絡の必要はありませんが、手続きとして一旦MW-SLAを添付したソフトウェアとして配布してください
MW-SLAを添付したソフトウェアは、商用・非商用にかかわりなく、モノワイヤレス株式会社の製品上で利用しなければなりません
src/twesettings には MW-SLA と MW-OSSLA のデュアルライセンスが適用されます。
本ドキュメントは無保証です
本ドキュメントの著作権はモノワイヤレス株式会社が有します
本ドキュメントはライブラリの一部として取り扱い、MW-OSSLA下で取り扱われます
変更履歴、ダウンロード
ウインドウアイコンの追加
BINファイル一覧画面での最大リスト数の制約を緩和 (win/linux/mac)
Glancerビューアの追加
解説文面等の調整
コンソール画面の描画の調整
ファーム書き込み後の移動先画面(インタラクティブモードかターミナルか)の設定が動作していなかった
Alt(or Cmd)+W の割り当てを変更
その他不具合の修正
TWELITE STAGE (MWSDK) 2020-04 linux版に収録
TWELITE STAGE (MWSDK) 2020-04 に収録
TWELITE STAGE アプリを追加
Windows10, macOS, Linux 用のビルド対応
設定ライブラリ twesettings を追加
初期バージョン
ハードウェア接続
MONOSTICK または TWELITE-R と TWELITE モジュールを接続し、必要に応じて各OS向けのデバイスドライバの設定を行います。
TWELITE DIPとの接続例です。シリアルポート(UART)のTX,RXのみのシンプルな接続です。この接続では TWELITE 上のファームウェアの書き込みなどが行えません。
以下の配線をすることで PGM/RESET/SET ピンが接続されます。TWELITE STAGEアプリケーションを利用する場合は、下記の配線を行ってください。
ハードウェアの接続構成によっては、結線してはいけない場合もあります。ハードウェアの接続については M5Stack の資料も参考の上、十分注意して行ってください。
例: M5Stack faces の GPIO05 ピンは、キーパッドの割り込みピン(出力)が接続されているため、M5Stack側で出力制御を行うことはできません(故障の原因になりえます)。TWELITE STAGEアプリケーションでは、キーパッドに対応するI2Cデバイスを検出した場合は、出力制御しないようにしています。
ビルド(コンパイル)について
開発環境は以下のリンクを参照ください。
M5Stack Library - https://github.com/m5stack/M5Stack
最初に上記ライブラリに含まれるサンプルスケッチをビルド、書き込みを行ってください。
MWM5ライブラリは https://github.com/monowireless/mwm5 で配布しています。ソースファイル一式をダウンロードしてください。本ドキュメント記載時点に一致するバージョンは変更履歴に記載があります。
変更履歴にある zip ファイルをダウンロードして、開発環境の指定するlibraryディレクトリに展開するか、開発環境の「zip形式のライブラリのインストール」を行ってください。アンインストールはライブラリディレクトリを削除します。
PS2Keyboard - http://www.pjrc.com/teensy/td_libs_PS2Keyboard.html esp32/PS2Keyboard.7z をライブラリディレクトリに展開してください。ビルド時に必要になります。 PS2Keyboard プロジェクトの成果物に対して 1) 日本語レイアウトのキーボード対応 2) カーソルキー等の取り扱いの微調整を実施しています。修正内容はソースコードを参照ください。
Windows10ではVisual Studio 2019でビルドを行っています。また MingW32 用のビルド定義も含めています。
以下が必要になります。
make
gcc9 (gcc-9, g++-9)
以下が必要になります。
make XCodeに付随します。OS バージョンにもよりますが、ターミナルで make と入力すればインストーラーが起動します。
gcc9 (gcc-9, g++-9) homebrew のパッケージをダウンロードして利用します。
macOS 10.15 (Catalina) では、clangを用いることも可能です。オプションOSX_COMPILERTYPE=clang
を追加してmakeしてください。
※ C++17 の filesystem ライブラリがバージョン依存になります。10.15以前ではビルドできず、またビルドしたバイナリを10.14以前で動作させることもできません。
以下が必要になります。
gcc9 (gcc-9, g++-9)
SDL2 開発者向けライブラリ (libsdl2-dev
)
SDL2 のライブラリやヘッダファイルは、ソースパッケージに添付していますが、依存ライブラリのリンクに必要です。
以下を参考にしてください。
M5Stack Library - https://github.com/m5stack/M5Stack
プロジェクト MWM5.sln を開きます。
Sketch>TWELITE_Stage をスタートアッププロジェクトにします。 必須ではありませんが、デバッガを起動する際などにこのプロジェクトが選択されます。
Debug/Release のいずれかを選択します。
32bit/64bit のいずれかを選択します。
Sketch>TWELITE_Stage を右クリックしてビルドを選択します。
実行形式は msc\Release msc\Debug などのディレクトリに格納されます。
コマンドプロンプト、シェルを開きます。
make, gcc-9, g++-9 が動作することを確認します。
{ソースコードを展開したディレクトリ}/examples/
{ビルドしたいプロジェクト:例 TWELITE_Stage}/build
に移動します。
make を実行します。
make のルール本体は {ソースコードを展開したディレクトリ}/mkfiles
以下に格納しています。
VSCode用のTWELITE STAGE 用のデバッガ起動定義(.vscode/launch.json
)を含めています。環境に合わせて利用ください。
stopAtEntry
は、main()
の先頭で停止する設定で false でも構わない。
externalConsole
は、false
でないと起動しない。
cwd
は、TWELITE STAGEの場合 MWSDKディレクトリを指定する。
標準アプリケーション
TWELITE DIPに工場出荷時に書き込まれている標準アプリ(App_Twelite)のシリアルメッセージを解釈してLCD画面上に表示します。
M5stickに接続する前に書き込んだTWELITE DIPが無線パケットを受信してデータを出力するかPCで確認しておいてください。
M5Stack側のTWELITE DIPは、以下のような接続をしておきます。以下の配線はTWELITE DIPを親機設定(M1=GND)とした配線をしています。AI1-4はアナログポートがオープンになり不定な入力を防ぐためです(App_TweliteではVCCレベルを入力した場合、そのポートを未使用とする意味を持たせています)
シリアルポートの初期化を行っています。
LCDスクリーンの初期化を行います。処理の内容はscreen.cにあり、ターミナル画面の初期設定を行います。
シリアルポートの入力チェックを行います。入力したデータを the_input_uart
キューにいったん投入します。
シリアルポートから入力データを処理します。ここではパーサーに文字列を投入します。パーサーによりシリアル電文が解釈できた場合は、update_screen()
を呼び出しターミナル画面に文字を更新します。
LCD画面上のターミナル画面領域を書き換えます。処理の内容はscreen.cにあります。
受信したパケットデータを読み取り、画面表示を更新します。
この関数内ではエスケープシーケンスを用いて画面の表示位置などを制御しています。
パケットデータはspLastPacket
に格納されています。これの内容を紐解くにはretTwePacketTwelite()
を呼び出します。xの値を読み出して、これに対応して画面を更新します。
ライブラリについて
資料の取り扱いについてをご参照ください。 お気付きの点がありましたら、当サポート窓口にご連絡いただければ幸いです。
本資料は MWM5 バージョン 0.8 に対応します。
本ライブラリMWM5は、M5StackとTWELITE をシリアル(UART)接続して、M5Stack上でTWELITEを利用することを目的としています。またライブラリを活用した TWELITE STAGE (開発環境) のソースコードも含まれています。
TWELITEシリアルデータ形式のパーサーライブラリ
ターミナル画面描画を行うライブラリ
Windows/Linux/macOS向けウインドウ描画ライブラリ
TWELITE STAGE (TWELITE 開発・評価環境)
TWELITE PAL
TWELITE PAL のパケットデータの表示を行います。
TWELITE PALの親機用ファームウェア(App_PAL-Parent-BLUE.binまたはApp_PAL-Parent-RED.bin)をTWELITE DIPにあらかじめ書き込んでおきます。
M5Stackに接続する前に書き込んだTWELITE DIPが無線パケットを受信してデータを出力するかPCで確認しておいてください。
M5Stack側のTWELITE DIPは、以下のような接続をしておきます。
シリアルポートの初期化を行っています。
LCDスクリーンの初期化を行います。処理の内容はscreen.cにあり、ターミナル画面の初期設定を行います。
パケットデータの管理クラスの初期化を行います。
シリアルポートの入力チェックを行います。入力したデータを the_input_uart
キューにいったん投入します。
シリアルポートから入力データを処理します。ここではパーサーに文字列を投入します。パーサーによりシリアル電文が解釈できた場合は、update_screen()
を呼び出しターミナル画面に文字を更新します。
LCD画面上のターミナル画面領域を書き換えます。処理の内容はscreen.cにあります。
入力データの管理と表示を行う関数です。
このクラスでは、パケットデータに含まれる送信元論理IDごとのspTwePacket
データを保存しています。新しいデータを受信したら都度更新します。
画面表示は論理ID1から順に、最後のデータまで1行ずつ表示します。1画面に収まらない場合は、次のページに表示します。
init_screen()
は初回の初期化を行います。fmt_status
は上部タイトルエリアへの出力文字を指定します。
フォント変更などで画面サイズに変化があった場合はreinit_screen()
を呼び出します。
受信パケットデータを登録します。内部的にはIDに対応したspTwePacket
の配列に値を入れます。
ページ設定を行います。画面の更新をするため、直後にupdate_term()
を呼び出します。
set_page()
はentry
に対応する論理IDが含まれるページに移動します。
上部タイトルエリアの文字列を再設定します。
ターミナル画面の表示文字列の更新を行います。
パラメータなしで呼び出すか、update_all=trueで呼び出すと、ターミナル全体の再描画を行います。
pal_upd
を指定しupdate_all=false
の場合は、pal_upd
の表示行のみを更新します。
環境
以下の環境で開発しています。
動作等の不都合がある場合は、下記の環境を参考にしてください。
ライブラリの使用
ソースコード上でライブラリを使用するには #include <mwm5.h>
をソースコード上に記述します。
Arduino.h, M5Stack.h は mwm5.hより後でインクルードしてください。
mwm5.hにはusing namespace
を用いて、ライブラリ中の名前空間を可視にし省略できる宣言が含まれています。これら名前空間を明示的に記述したい場合は替わりに#include <twelite.hpp>
を記述してください。
ここでは、以下の解説が含まれます。
ターミナル(コンソール)クラスの利用例
M5stackの320x200ドット液晶に固定幅ターミナルウインドウを表示します。
以下は画面出力の例です。
まずターミナルオブジェクトを生成します。ここでは最大64カラム、最大20行、左上から (0,16)の位置に(320,192)サイズの領域とします。
次に「東雲フォント16ドット」をフォントID=10で生成しています。フォントを管理するオブジェクトはライブラリ内部で生成・管理されます。
ターミナルにフォントなどを基本的な設定を行います。フォントを先ほどのフォントID=10として指定し、フォントの文字色と背景色を指定します。カーソルを2(ブリンク表示)とします。最後にforece_refresh()
にて初期描画を行います。
setup()
が終了したらloop()
での周期実行中に、一定時間ごとに画面の描画を行います。ここでは32ms以上経過したら再描画するようにしています。
以下の例ではボ タン Aでは"hello world!" + 改行の出力、ボタンBでは画面のクリア、ボタンCも同様に画面のクリア(エスケープシーケンスによる)を行います。
書式パーサー
書式パーサーは、IParserを基底クラスとして、書式ごとに派生クラスを実装します。
パーサーは、シリアルポートのように1バイトずつ入力されるデバイスを想定し、1バイト単位での解釈を行い、都度状態を遷移する状態遷移マシンとして実装されます。
パーサーの基底クラス
パーサーオブジェクトに1バイトずつ電文を投入することで、電文系列を解釈する状態遷移マシンです。
パーサーに1バイト入力します。入力のたびにパーサーの状態が変化し、パーサーの解釈が完了するとstate()
がE_TWESERCMD_COMPLETE
に変化し解釈完了状態となります。
パーサーの状態を取得します。
パーサーの状態がE_TWESERCMD_COMPLETE
の場合true
になります。
パーサーで解釈済みのバイト列のデータ長を返します。
パーサーの解釈済みのバイト列にアクセスします。
パーサーの解釈済みのバイト列を格納した配列クラスSmplBuf_Byte
を参照します。
パーサーの解釈途中の内容を破棄し、新たな解釈を始めます。
IStreamOutをベースクラスにもつストリームオブジェクトに、書式出力します。
1バイト入力して解釈を進める仮想関数です。派生クラスにより実装されます。
バイト配列bobj
に格納されるバイト列に対応する書式をストリームp
に出力する仮想関数です。派生クラスにより実装されます。
シリアル電文パーサーの利用例
TWELITE 無線マイコンから UART (シリアルポート)経由での電文書式を解釈します。電文書式は、可読性・エラー検出などを目的として、伝送したいデータ列に対して所定の変換を行います。
ここではアスキー形式の解釈を行うAsciiParser
について解説します。
アスキー形式は、バイナリで構成されたデータ列を文字列で表現する方法です。TWELITE無線マイコンでは最も良く用いられる形式です。
例えばバイト列で 00A01301FF123456
をアスキー形式で表現すると、以下のようになります。先頭は :
で B1
がチェックサム、終端は [CR:0x0d][LF:0x0a]
となります。
:00A01301FF123456B1[CR][LF]
終端のチェックサムを省略できます。チェックサムからCRLFの系列をX
に置き換えます。文字化けによる誤ったデータ系列には弱くなりますが、実験などでデータを送付したいときに便利です。
:00A01301FF123456X
上記の例では parser_ascii
というオブジェクトを内部バッファ256バイトで生成しています。このバッファサイズは、書式の解釈後に必要なバイト数です。
ASCII形式では実際のバイト数の約2倍の書式になります。例えば書式が200バイトの系列の場合は、実データは約100バイトになります。
無線パケットの最大格納バイト数が100バイト強であるため、この例では余裕をもって256バイトのバッファとしています。
このAsciiParserは1バイトずつの処理を行います。シリアルポートからは1バイトずつデータが到着するためです。
上記例では、シリアルポートから1バイト読み出してはparse_acsii
に1バイトずつ<<演算子を用いて読み込ませています。
直後のif(pars_ascii)
での判定は、アスキー形式の系列が正しく解釈できたかどうかを判定しています。
以下のように配列にアクセスできます。
newTwePacket()
は入力されたデータ系列を解釈して、spTwePacket
型のオブジェクトを生成します。このオブジェクトはTwePacket
型のデータを格納するスマートポインタstd::shared_ptr
で、メモリ管理を簡素化することができます。
パケット種別はE_PKT
列挙体で定義されています。ここではTWELITE PALの出力形式PKT_PAL
の解釈を行います。
std::shared_ptr
の利用は、パケット情報を他にコピーして利用する場合を想定しています。例えば履歴配列に保存して、過去の情報を参照するような場合です。
オブジェクトは参照カウンタにより管理されていて、所有者が0になれば破棄されます。
解釈されたパケットの種別はidentify_packet_type()
により判別します。パケット種別はE_PKT
列挙体で定義されています。
解釈したパケットがE_PKT::PKT_PAL
と判定された場合は、refTwePacketPal()
によりTwePacketPal
型として参照できます。上記コード例ではユニバーサル参照auto&&
を用いて型名を推測させています。
PALのボード種別に応じたオブジェクトを生成して、ボード種別特有のデータにアクセスすることが出来ます。
上記の例では、MAG(OPEN-CLOSE SENSE PAL)のオブジェクトmag
を生成しています。ここではオープンクローズに応じた分岐にmag.u8MagStat
を読み出しています。
シリアル電文パーサー
パーサーは、シリアルポートからの電文を解釈し、その内容を読み取ります。
- 電文形式を解釈します
- 解釈した電文の内容を読み取ります
解釈済みの系列はget_payload()
メソッドにて取得できます。get_payload()
はの参照型を戻します。
オプション
内容
DEBUG_BUILD=1
デバッグビルドを行います。デバッガを使用する場合に使います。
OSX_COMPILERTYPE=clang
clang でビルドします (OS X のみ)
ファイル名
内容
mwm5.mk
コンパイルするファイルなどの定義
rules.mk
コンパイルのルール
arch.mk
実行OSの判定
arch_linux.mk
Linux用の諸定義
arch_mac.mk
macOS用の諸定義
arch_win.mk
MingW64用の諸定義
環境
内容
OS
Windows10 バージョン1903
M5Stack ハードウェア
M5stack BASIC
M5Stackライブラリ
0.2.9
状態名 | 値 | 状態 |
| 0 | 解釈前で、まだ系列のヘッダも認識できていない |
1..0x7F | 解釈中 |
| 0x80 | 系列が正しく解釈できた |
| 0x81 | 系列の解釈にエラーがあった |
| 0x82 | 系列は得られたがチェックサムエラーだった |
====== | 元データのバイト数 | バイト数 | 解説 |
ヘッダ | 1 |
|
データ部 | N | 2N | 元データの各バイトをアスキー文字列2文字(A-F は大文字)で表現します。
例えば 0x1F は |
チェックサム | 2 | データ部の各バイトの和を8ビット幅で計算し2の補数をとります。つまりデータ部の各バイトの総和+チェックサムバイトを8ビット幅で計算すると0になります。
チェックサムバイトをアスキー文字列2文字で表現します。
例えば |
フッタ | 2 | [CR] (0x0D) [LF] (0x0A) を指定する。 |
パケット定義
書式を解釈して得られたデータ列は、受信したパケット情報が含まれます。ここでは、このデータ列のことをパケットデータと呼びます。
パケットデータはTwePacket
クラスで表現されます。TwePacket
クラスのデータを解釈することで、その種別を判定し、各アプリケーションや接続ハードウェアに応じたデータ構造となります。TwePacket
クラスは基底クラスでさらにパケット種別ごとの派生クラスとなります。
このオブジェクトは無線パケットのデータ量に準じたメモリ領域を消費し、また、アプリケーションでは多数のパケットを保持することも考えられます。メモリ管理を簡略化するためTwePacket
をスマートポインタstd:shared_ptr<TwePacket>
にて管理します。このスマートポインタをspTwePacket
にtypedef
しています。
以下に、TWELITE PALのパケットデータの場合のクラス関係を示します。TwePacketPal
の基底クラスの一つDataPal
はTWELITE PAL特有のデータを格納しています。TWELITE PALには、さらに接続されるセンサーパルによって格納すべきデータが異なります。TwePacketPal
からさらにPalAmb
やPalMot
を生成します。例えばPalAmb
には温室センサーの値や照度センサーの値が格納されます。このTwePacketPal
をスマートポインタspTwePacket
という形に生成するのがnewTwePacket()
です。
spTwePacket
型はスマートポインタですので、オブジェクトのコピー渡しによる記述を行うことで、コピーのオーバーヘッドを最小にしつつ、メモリーの管理を自動化できます。以下の例はパケットの履歴を管理する単純なクラスです。
アスキー形式のパーサー
アスキー書式の解釈を行うパーサーですが、TWESYS::TimeOut
クラスをベースクラスに持つことで、タイムアウト処理を行っています。
パーサーオブジェクトを生成します。
生成時のパラメータにmaxbuffsiz
を与えると、maxbuffsiz
をバッファサイズとして動的にメモリ確保して、パーサーを初期化します。
あらかじめ生成されたSmplBuf_Byte
配列bobj
を参照して、パーサーを初期化することもできます。
アスキー書式の解釈アルゴリズムを実装します。バイトの入力のたびにタイムアウトのチェックを行います。
書式出力を行います。s_Output()
メソッドを呼び出します。
vPutByte()
は、ストリームに対して与えられたバイトu8byte
をアスキー2文字で出力します。例えば0x9Aであれば"9A"という2バイト文字になります。
s_vOutput()
は、ストリームに対して、与えられたバイト配列SmplBuf_Byte
のバイト列をアスキー形式で出力します。
パケットデータの解釈とオブジェクト生成
パケットデータのバイト列を入力として、パケット種別の判定と、種別に応じたspTwePacket
オブジェクトを生成します。
事前にidentify_packet_type()
を用いてパケットの種別E_PKT
が特定できている場合はeType
を与えます。
戻り値はspTwePacket
です。
パケット種別判定
パケットデータのバイト列を入力として、パケットの種別を判定します。また既に生成済みのspTwePacket
オブジェクトの種別を返します。戻り値はE_PKTです。
パケットオブジェクト
パケットデータは種別によってデータ構造が違いますが、様々な種類のパケットを一元管理するための基底クラスです。
spTwePacket
はメモリ管理のためのスマートポインタです。std::shared_ptr
を用いています。
TwePacketクラスは、パケットデータのパケット種別の管理を行います。また、パケットデータの解釈を行うための仮想関数parse()メソッドを定義しています。パケット特有のデータ構造に基づく解釈やデータの保存等の取り扱いは、派生クラスに実装します。
デフォルトでは、未解釈状態として E_PKT::PKT_ERROR
で初期化します。
パケットの種別をE_PKT
型で返します。
パケットデータのバイト列を与えて、パケットデータを解釈する。
派生クラスで、そのパケットに対応するデータ構造を解釈するための実装を行います。
戻り値は E_PKT
型 で、成功時は解釈されたパケット種別を、エラー時に E_PKT::PKT_ERROR
を返します。
パケット種別定義
以下のパケットに対応します。
PAL共通データ
PALは接続されるセンサーなどによってパケットデータ構造が異なりますが、DataPal
では共通部のデータ構造を保持します。
PALのパケットデータ構造は大まかに2つのブロックからなり、全てのPAL共通部と個別のデータ部になります。個別のデータ部は、パケットの解釈を行わずそのまま格納しています。取り扱いを単純化するため32バイトを超えるデータは動的に確保するuptr_snsdata
に格納します。
個別のデータ部は、PalBaseをベースクラスに持つ構造体に格納されます。この構造体は、TwePacketPalに定義されるジェネレータ関数により生成されます。
spTwePacketオブジェクトの参照
本関数はオブジェクトをとして参照します。
この関数は、->
演算子や*
演算子を極力使用しない方針でライブラリを設定しているため、スマートポインタの参照を行うために用意しています。
上記の判定式を(pkt && pkt->get_type() == E_PKT::PKT_TWELITE)
と記述しても同じ判定が得られます。
App_Twelite データ
TwePacketTwelite
のデータ部分。
PAL基板種別
下記のPAL基板に対応します。
TWELITE PALのパケット
TwePacketPal
クラスは、TWELITE PALのパケットデータを解釈したものです。このクラスはTWELITE PAL(センサーデータなど上り方向)共通に取り扱います。
PAL共通データはに定義されています。
PALの各センサー基板特有のデータを取り出すためのジェネレータ関数を用意しています。
spTwePacket
オブジェクトからTwePacketPal
オブジェクトを参照します。spTwePacket
にTwePacketPal
以外が格納されている場合は、未解釈のオブジェクトを戻します。
センサーPALの各種データを取り出すためのジェネレータ関数です。
開閉センサーパルのデータを取り出します。
環境センサーパルのデータを取り出します。
動作センサーパルのデータを取り出します。
名前
解説
PKT_ERROR
パケット解釈前やパケット種別が特定できないなど、TwePacketには意味のあるデータが格納されていない
PKT_TWELITE
標準アプリ App_Twelite の 0x81 コマンドを解釈したもの
PKT_PAL
TWELITE PALのシリアル形式を解釈したもの
名前 | 解説 |
NOPCB | 基板未接続、エラー |
MAG | マグネットセンサー付きのMAG (開閉センサーパル) |
AMB | 温湿度センサー、照度センサー付きのAMB (環境センサーパル) |
MOT | 加速度センサー付きのMOT (動作センサーパル) |
PALセンサー共通データ
PALの各センサーのデータ構造体はすべてPalBase
を継承します。センサーデータの格納状況u32StoredMask
とモジュール電源電圧u16Volt
の情報が含まれます。
派生構造体に定義されるSTORE_COMP_MASK
とu32StoreMask
が一致すれば、全てのセンサーのデータが適切に解釈され、格納されていることになります。
動作センサーパル(MOT)のセンサーデータ
※ 各サンプルの連続性を確認するには、パケットのシーケンス番号の抜けが無いことを確認してください。
環境センサーパル(AMB)のセンサーデータ
ターミナル(コンソール)
namesace TWETERM
はターミナル(コンソール)画面を実装するためのクラスや関数などをまとめています。
基本的なクラス構造は以下のようになっています。クラスITerm
ではターミナルの文字列バッファとその処理、TWETerm_M5_Console
クラスはITermの文字列描画部分を実装したものです。IStreamOutはITerm派生クラスオブジェクトが文字列をターミナルに投入するための基本的な手続きを提供しています。
ターミナル(コンソール)
本ライブラリのターミナル(コンソール)は、文字列ベースの画面を構成することを目的としてます。
以下に設計時の考慮事項を記載します。
固定幅の画面構成を行うこと
日本語の表示が可能であること
ソースコード中に直接日本語文字列を含められるようにすること
UTF-8でソースコードを記述する前提とする
内部処理をUnicodeとすること
UTF-8デコードが出来るようにすること
旧来のキャラクター型のインタフェースを実装できるよう、いくつかのエスケープシーケンスを実装しておくこと
ただしANSIエスケープシーケンスの完全な互換性を目的とはしない
文字色、背景色、太字といった表示属性に対応すること
カーソルを表示・非表示にできること
画面の順方向のスクロールに対応すること
カラム数を超えて文字列を出力した場合は、折り返しを行えること
右端カラムへの文字出力を行った場合、その時点では折り返しを行わないようにすること
上記を実装は、折り返し処理の実装より優先すること
複数のターミナル表示を画面上に同時に表示できること
毎回全画面書き換えといったような描画パフォーマンスの悪い実装でないこと
変更がある行のみを書き換える行単位の描画を行うようにした
フォントを選択できること
配布可能なフォントをライブラリ内に同梱しておくこと
より大きな文字を表示するため、倍角表示に対応すること
本ライブラリのターミナルは、大まかに分けて2要素から構成されます。
開閉センサーパル(MAG)のセンサーデータ
フォント定義クラス
フォント定義と関連する手続きをまとめたクラスです。
このクラスオブジェクトはフォントジェネレータによりライブラリ内部で生成・管理され、ユーザがコンストラクタを用いて直接オブジェクトを生成することはありません。
パラメータを省略した場合は、フォントのシングル幅文字の幅を返します。この値にはフォント生成時に指定した文字間スペースも含まれます。
wc
を指定した場合は、Unicode wc
に対応するフォントの幅を返します。日本語などダブル幅のフォントの場合は、シングル幅の2倍の値が戻ります。
フォントの高さを返します。この値にはフォント生成時に指定した行間スペースも含まれます。
デフォルトフォントのオブジェクトである場合 true
を返します。
フォントIDを取得します。
Unicode c
に対応する、ダブル幅フォント定義配列インデックスを検索します。
戻り値は、字形データが存在する場合は、インデックス配列のインデックス(データ配列のインデックスが計算できる)、存在しない場合は-1
を返します。
フォント定義は、インデックス配列、データ配列の2つから構成されます。インデックス配列の各値は昇順に並んだ Unicode になっていて、データ配列のインデックスに対応しています。
以下の例ではインデックス配列の IDX=829 が U+5a2f で "娯" という文字です。データ配列の対応する番地を参照すれば、この字形データが格納されています。
インデックス配列内の値は昇順に並ぶよう構成した目的は、本関数で実装されている二分探索を利用するためです。
エスケープシーケンス
エスケープシーケンスは ESC 文字 '\033' で始まり何文字かで完結する制御コードです。
本ライブラリが動作するプログラム上や、シリアルポートの先にあるマイコンから制御文字をターミナルに投入することで、様々な画面制御(画面のクリア、カーソルの移動、色などの表示属性の変更)を行うことが出来ます。
以下に対応するエスケープシーケンスを記述します。表中の ESC はエスケープ文字 '\033'、イタリックの n や m は数字の入力です。
ITerm
で対応するエスケープシーケンスは、ANSIターミナル互換を目的としたものではありません。解釈や仕様には違いがあります。
フォント定義や描画
namespace TWEFONT
には、フォントの定義やフォント描画のための手続きをまとめています。
このフォントライブラリは M5Stack 標準のライブラリのフォントには準じていないため M5Stackでのフォント描画APIなどで使用することが出来ません。
フォントはFontDef
クラスにより管理されます。フォントごとに用意されるFontDef
クラスオブジェクトのジェネレータ関数により生成され、ライブラリ内部で生成時に指定したフォントIDと紐づけて管理されます。フォントは最大7つまで定義できます。フォント作成時に字間・行間・倍角を指定することができます。同じフォントに対して複数のフォントIDの登録が可能です。
下記の例では、フォントID 10 に16ドットの東雲フォント(縦倍角・横倍角指定)を、フォントIDを11に同じフォントですが倍角指定なし、行間を1ピクセルとしたフォント定義を行います。
コンパイル時に、ジェネレータ関数createFont???()
を呼び出されたフォントのデータがリンクされます。
フォントの登録した種類だけROM容量が必要になります。最小限のフォントを選択するようにしてください。
本ライブラリには、作者が事実上パブリックドメイン(著作権等取扱はソースヘッダに含まれるクレジットを参照ください)を宣言しているフォントをいくつか含めています。
本ライブラリに含めるにあたって、以下の調整を行っています。
大本がBDF形式を変換し、描画ルーチンに適したデータ構造とした
これらフォントをUnicodeとして取り扱うための参照テーブルを用意した
latin1補助文字 U+00A0~u+00FFについて、フォント定義があるものについては収録した
JIS X201 半角カナ U+FF61~U+FF9F について、フォント定義があるものについては収録した
常用漢字(2645 文字)のフォントデータと、全収録(東雲フォントのみ、一部未収録字形があります)を用意した
12,14,16ドット版をライブラリに含めています。
常用漢字のみのジェネレータ (createFontShinonome12()
, createFontShinonome12()
, createFontShinonome16()
)または、全収録のジェネレータ (createFontShinonome12_full()
) ,createFontShinonome14_full()
,createFontShinonome16_full()
)を呼び出します。
全収録版は字形データが多いためより多くのROM容量が必要です。同じフォントサイズのデータで常用版と全収録版の両方を登録する意味はありません。常用漢字版の字形データは全収録版に包含されるためです。
ジェネレータ createFontMP10()
または createFontMP12()
を呼び出します。
ジェネレータ createFontLcd8x6()
を呼び出します。
latin拡張文字や日本語フォントは含まれません。
このフォントはいずれかのジェネレータ関数createFont???()
が呼び出されたときに、デフォルトとしてフォントID=0に登録されます。
フォントIDは作成したフォントごとに割り当てられます。
IDは 0..32 の値を指定可能ですが、ユーザが登録できるのは 1..32 で最大7フォント登録できます。
ID=0 のフォントは 8x6 LCD フォントに割り当てられます。
M5Stack用のLcd描画ターミナル
M5Stack の 320x240 LCD 用のターミナルの実装です。を実装しています。
本クラスはnamespace TWEARD
内に定義されます。
に
drawArea
と_M5
のパラメータが追加されています。
drawArea
は、LCD内のターミナル描画エリアを決めます。Rect
構造体で指定しx,y,w,hを指定します。(x,y)は領域の左上の座標、(w,h)は領域の幅と高さです。
_M5
は、M5Stackのグローバルインスタンス M5
を指定します。
カラム最大値を64、行数の最大値を20、左上座標を (0, 16)、領域サイズを (320, 192) として the_screen
オブジェクトを構築します。
ITerm::refresh()
の実装です。この関数により画面の描画を行います。loop()
関数内で定期的に呼び出します。
本実装では、パフォーマンスの向上のため、原則として描画変更の必要にある行のみを上書きします。画面全領域を再描画したい場合はforce_refresh()
メソッドを呼び出します。
以下の例では32msごとに描画を行います。
フォントを指定します。
u8id
はフォントIDを指定します。
u8col_request
は、設定したいカラム数を指定します。指定した数値が領域サイズに対して大きい場合は指定領域に入るように値が丸められます。0を指定した場合は、領域サイズから計算できる最大のカラム数に設定されます。
u8row_request
は、設定したい行数を指定します。指定した数値が領域サイズに対して大きい場合は指定領域に入るように値が丸められます。0を指定した場合は、領域サイズから計算できる最大の行数に設定されます。
font_id()
は、指定したフォントのIDを返します。
font_width()
は、指定したフォントの幅をピクセル数で返します。ダブル幅のピクセル数は、この値の2倍になります。
font_height()
は、指定したフォントの高さをピクセル数で返します。
ターミナルの文字色と背景色を指定します。
color
は文字色を指定します。
bgcolor
は背景色を指定します。
色は565形式の16bit値です。TWEARD::color565()
関数で計算します。
白色は ALMOST_WHITE
で指定します。color565(255,255,255) または WHITE を指定すると描画が崩れます。
ターミナルで使用できる8色のテーブルを指定します。ptbl
はuint16_t
型の配列で8つの要素が必要です。
上記の例では青とマゼンダの色調を変えたテーブルを指定し、ターミナルオブジェクト the_screen
に指定しています。
r, g, b
を指定して、565形式の色コードを生成します。
ターミナル用文字バッファ管理クラス
ターミナル(コンソール)の基底クラスで、画面上の文字列を管理する。このクラスは、実際の画面描画についての手続きは含まれず、このクラスを継承したサブクラスによって画面描画を実装します。
カラム数u8c
と行数u8l
を指定して、ターミナルを構築する。カラム数と行数はターミナルで管理できる最大の値を指定する。ターミナルのサイズ変更を行った場合でも各々の最大の値を超える変更は行われない。
pAryLines
とpBuff
を指定する場合は、ITerm内でのメモリ確保は行われず、外部で確保済みの配列を利用する。
動的にメモリを確保した場合は、そのメモリ領域を破棄します。
clear()
は画面バッファのクリア、home()
はカーソル位置をホームポジションに移動、clear_screen()
は両者を実行します。
サブクラスにより実装される画面更新描画のためのメソッドです。描画方法は2種類あり、メンバー変数u32Dirty
に定義されるビットマスクに対応した行のみを再描画するものと、force_refresh()
メソッドによる画面全体を再描画するものがあります。
画面全体の再描画では、いったん背景を背景色で塗りつぶしてから再描画します。初回の描画ではforce_refresh()
を行うようにしてください。
ターミナルに1文字書き出します。カーソル位置に文字を書き出します。16bit wchar_t
型のUnicodeを渡します。
char_t
(char) 型のパラメータを渡した場合は、入力をUTF-8として取り扱います。例えば0x7F までのASCII文字はそのままwrite(wchar_t)
が呼び出され、3バイトのUTF-8エンコードされた日本語文字は、連続して3バイトを投入した時点でwrite(wchar_t)
が呼び出されます。
ターミナルの行数、カラム数を返す。
<<
演算子を用いてターミナルに文字列を書き出します。
デフォルトフォントのオブジェクトはやのエラー時など例外時にも利用されます。
フォント情報にアクセスするためには、によりオブジェクトを取得し、諸情報を得ます。
ターミナルにフォントを指定するには、フォントの生成を行い、フォントIDをターミナルオブジェクトに指定します。フォント指定後はメソッドによる再描画を行います。
ターミナルのフォント変更は、によりフォントを指定し、その後、とを呼び出します。
関数を用いて描画することができます。
日本語文字セットを表示するためのフォントの取り扱いについてはを参照してください。
設定 | 意味 |
TERM_ATTR_OFF = 0x0 | すべての属性をクリアする |
TERM_BOLD | 文字を太字にする |
TERM_REVERSE | 背景色と文字色を反転表示する |
設定 | 意味 |
TERM_COLOR_FG_BLACK | 黒 |
TERM_COLOR_FG_RED | 赤 |
TERM_COLOR_FG_GREEN | 緑 |
TERM_COLOR_FG_YELLOW | 黄 |
TERM_COLOR_FG_BLUE | 青 |
TERM_COLOR_FG_MAGENTA | マゼンタ |
TERM_COLOR_FG_CYAN | シアン |
TERM_COLOR_FG_WHITE | 白 |
設定 | 意味 |
TERM_COLOR_BG_BLACK | 黒 |
TERM_COLOR_BG_RED | 赤 |
TERM_COLOR_BG_GREEN | 緑 |
TERM_COLOR_BG_YELLOW | 黄 |
TERM_COLOR_BG_BLUE | 青 |
TERM_COLOR_BG_MAGENTA | マゼンタ |
TERM_COLOR_BG_CYAN | シアン |
TERM_COLOR_BG_WHITE | 白 |
エスケープシーケンス | 意味 |
ESC [ n A | カーソルをn行上に移動する。(n省略時は1行) |
ESC [ n B | カーソルをn行下に移動する。(n省略時は1行) |
ESC [ n C | カーソルをn列右に移動する。(n省略時は1列) |
ESC [ n D | カーソルをn列左に移動する。(n省略時は1列) |
ESC [ n G | カーソルのカラムnの位置に移動する (n省略時は1カラム目=行頭) |
ESC [ n ; m H | カーソル位置を行n列mに移動する。先頭位置の場合は1を指定します。n;mを省略した場合は左上ホームポジションにカーソルを移動します。 |
ESC [ n ; m f | ESC [ n ; m Hに同じ。 |
ESC [ 2 J | 画面をクリアしてカーソルをホームポジションに移動する。 |
ESC [ n K | n=0 または省略 カーソル行より後ろを削除する n=1 カーソル行より前を削除する n=2 行全体を削除する |
ESC [ n1 ; n2 ; ...; n4 m | 描画属性の設定を行う。n1 .. n4 は任意数指定できる。 1 → 太字 7 → 反転 30 .. 37 → 文字色 40 .. 47 → 背景色 0 → 属性抹消 |
パラメータ | 意味 |
const char *s | 文字列 s をターミナルに書き出す (UTF-8のデコードを行います) |
IStreamSpecial& sc | crlf (改行)など特殊文字を出力する |
char_t c | 文字 c をターミナルに書き出す (UTF-8のでコードを行います) |
wchar_t c | 文字 c (Unicode)をターミナルに書き出す |
int i | printf("%d", i) に該当する出力を行います |
TermAttr a | 文字属性を設定します |
メソッド名 | 解説 |
post_refresh() | サブクラスでのrefresh()実装で、最後に呼び出す必要があります。必要な変数の初期化を行います。 |
resize_screen() | 指定されたカラム数・行数に従い、バッファを再構成します。コンストラクタ指定の初期値を超えた指定はできません。 |
column_idx_to_vis() |
|
column_vis_to_idx() | column_vis_to_idx(int16_t c_vis, int16_t lin) 画面上の行位置、カラム位置(ともに0が先頭位置)から、画面バッファー上のカラム位置を計算します。日本語文字のような2文字幅文字を2カラムとして計算します。 "abcあいう"という文字列が格納された行の画面上のカラム位置5または6は"い"の文字が格納されますが、本関数で画面バッファー上のカラム位置を計算すると4になります。 |
固定長キュー
std::queueは、ブロック単位でのメモリ確保を行い動的にキューのサイズを拡張していきますが、本クラスではメモリサイズを抑制し固定長のキューを実装します。
本クラスはstd::queue
を継承しています。
GCCの場合はバッファのブロックサイズを定義することができます。
本ライブラリでの利用を想定し以下のように64バイトにしています。
size
を最大値としてキューを生成します。
キューに要素を追加します。キューが一杯になると何もせずfalse
を返します。
キューから要素を削除します。
要素にアクセスします。
キューが空の場合true
を返します。
フォントの描画
フォントをスクリーン上に描画します。
以下の例では、Bボタンを押すたびに、事前に生成したフォントID=10のフォントを用いて固定の文字列を描画します。
font
を用い、左上座標(x
,y
)に、文字色fg
、背景色bg
、オプションopt
で文字を描画します。
uint16_t c
をパラメターとして与えた場合は、Unicode c
に対応する文字を1文字描画します。
const char *s
をパラメータとして与えた場合は、s
をUTF-8としてデコードし、文字列として出力します。
const uint16_t* s
をパラメータとして与えた場合は、Unicode文字列として描画します。
opt
はオプションのビットマップです。以下の指定が可能です。
0x01
- 太字指定
0x02
- カーソルの描画
戻り値は、描画が行われればX(幅)方向に描画したピクセル数を返し、エラーなどが発生したときは0を返します。
実装時では以下のM5StackのAPIを利用しています。
M5.Lcd.startWrite()
M5.Lcd.setWindow()
M5.Lcd.endWrite()
tft_Write_16()
フォントクラスオブジェクトの取得
createFont???()
によりフォント生成したクラスオブジェクトを参照します。
idにはフォント生成時に指定したフォントIDを指定します。
戻り値は FontDef&
で、ライブラリ内のフォント管理配列内に格納されたオブジェクトへの参照です。
idに0を指定すると、フォントID=0のデフォルトフォントを戻します。存在しないIDを指定した場合も、どうようにデフォルトフォントを戻します。FontDef
オブジェクトがデフォルトフォントかどうかはメソッド.is_default()
により判定できます。
フォントジェネレータ関数
フォントジェネレータ関数は、収録フォントごとに定義されています。関数パラメータは共通で、以下のようになります。
上記は東雲フォント16ドット版(常用漢字収録)のジェネレータの例です。
id
は、ユーザが指定するフォントID。
line_space
はフォントの行間スペースをピクセル数で指定します。
char_space
は文字間スペースでピクセルで指定します。文字間スペースはシングル幅のフォントの指定です。ダブル幅のフォントの場合は倍になります。
u32Opt
は、フォントのオプションを指定します。オプションはU32_OPT_FONT_TATEBAI
とU32_OPT_FONT_YOKOBAI
があり、論理和で指定します。
フォントジェネレータの戻り値はFontDef&
になっています。この戻り値はライブラリ内部のフォント管理テーブルに生成されたオブジェクトへの参照です。既に登録済みのIDであるばあいは、そのIDに対して上書きを行います。登録できなかった場合は.is_default()
メソッドがtrue
になるデフォルトフォントが返されます。
printfmt, fPrintf(), snPrintf()
printf, sprintfに対応する処理を行います。
本ライブラリではMacro Poland氏のprintf,sprintfライブラリを利用しています。 https://github.com/mpaland/printf
ストリームIStreamOut
オブジェクトに対して<<
演算子の右オペランドとして利用します。
printfmt
クラスのコストラクタのパラメータの1番目fmt
に書式を指定します。以降のパラメータはC++テンプレートのパラメータパックで実装されており可変数引数となっています。printfのように書式に対応した引数を指定します。printfと違い引数の数は最大4つに制限されます。
ストリームIStreamOut
オブジェクトを出力先としてfprintfと同じ処理を行います。
1番目の引数がストリームオブジェクトとなる点を除きfprintfと同じ使い方です。
snprintfの処理を行います。
本クラスは namespace TWE
内に定義されています。
出力ストリームの基底クラスで、以下のメソッドが定義されており、1バイトの出力、改行文字など特殊クラスを受け付けるためのメソッドが定義されています。
operator ()
はchar_t
型の1文字を出力するための仮想関数です。write_w()
はwchar_t
型の出力に対応します。
ストリームへの出力は<<
演算子を用います。最終的には上記の出力用の関数が呼び出されます。
以下の例はITermクラスでの実装例です。
operator << の右オペランドとして以下の型に対応します。
曖昧性の解決のため、派生クラスで明示的なオーバーライドが必要になる場合があります。
特殊な文字列などを指定するためのオブジェクトを定義するための基底クラスです。
派生クラスとして CR LF (0x0d 0x0a) を出力する IStream_endl が定義されています。
オブジェクトcrlf
は以下のように使用します。
バイト配列
uint8_t
型のです。
固定バッファ長の配列クラス
可変長の配列ですが、最大長は固定の配列クラスです。
配列のメモリは、外部の固定バッファを参照する方法と、内部にコストラクタで確保する方法の2種類があります。
外部のバッファを参照する場合、参照先のメモリを安全に利用できるようユーザプログラムで管理しなければなりません。
パラメータなしのコンストラクタは、バッファ未登録として初期化します。バッファが未登録の場合はlength_max()
が0になります。このオブジェクトを配列として利用するにはattach()
メソッドにより改めてバッファを登録する必要があります。
外部のバッファを参照する場合は、バッファへのポインタp
、配列の初期長u16len
、配列の最大長u16maxlen
を指定します。
メモリを動的確保するにはu16maxlen
のみを指定するコンストラクタを呼び出します。
コピー元が、外部メモリ参照の場合は、コピー元の参照先をそのままコピーします。
コピー元が、内部にメモリ確保している場合は、コピー元のメモリ領域をそのまま利用します。新たにメモリのコピーを作成するわけではありません。本クラスでの内部確保したメモリは、スマートポインタshared_ptr
で管理されます。コピー先とコピー元すべてのオブジェクトが破棄された時点で、メモリ領域を破棄します。
配列の参照先を再設定します。
内部メモリ確保のオブジェクトの場合、内部メモリのスマートポインタを破棄しません。
一時的に部分配列として取り扱うといった使い方を想定します。以下の例では、128バイトの長さのbuf
を生成した後に、先頭17バイト目から末尾までの部分配列buf_sub
を生成しています。
配列の先頭ポインタ、末尾+1のアドレスのポインタを返します。STLのアルゴリズムや範囲for文などで利用されます。
配列バッファの先頭ポインタを得るときにbegin()
を用います。
⇒push_back()
配列の末尾に要素を追加します。要素が追加できないときはfalseが戻ります。
⇒size(), capacity()
size()
は配列の長さ、capacity()
は配列の最大長を返します。
⇒reserve()
配列の長さを変更します。現在の長さより大きくなる場合は要素型T
のデフォルトの初期化方法T{}
にて初期化されます。数値型なら0です。
配列へのアクセス手段を提供します。
インデックスi
は、負の値の場合は配列の末尾からのインデックスとなります。-1
が末尾になります。
右オペランドの型
解説
char_t
1バイト出力する
const char *
文字列を出力する
wchar_t
ワイド文字を出力する(派生クラスで対応がある場合)
IStreamSpecial&
特殊文字列を出力する
printfmt
printf()に相当する出力を行う
const int
printf("%d", n)に相当する出力を行う
double
printf("%.3%, n)に相当する出力を行う