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固定長キュー
std::queueは、ブロック単位でのメモリ確保を行い動的にキューのサイズを拡張していきますが、本クラスではメモリサイズを抑制し固定長のキューを実装します。
本クラスはstd::queue
を継承しています。
GCCの場合はバッファのブロックサイズを定義することができます。
本ライブラリでの利用を想定し以下のように64バイトにしています。
size
を最大値としてキューを生成します。
キューに要素を追加します。キューが一杯になると何もせずfalse
を返します。
キューから要素を削除します。
要素にアクセスします。
キューが空の場合true
を返します。
固定バッファ長の配列クラス
可変長の配列ですが、最大長は固定の配列クラスです。
配列のメモリは、外部の固定バッファを参照する方法と、内部にコストラクタで確保する方法の2種類があります。
外部のバッファを参照する場合、参照先のメモリを安全に利用できるようユーザプログラムで管理しなければなりません。
パラメータなしのコンストラクタは、バッファ未登録として初期化します。バッファが未登録の場合はlength_max()
が0になります。このオブジェクトを配列として利用するにはattach()
メソッドにより改めてバッファを登録する必要があります。
外部のバッファを参照する場合は、バッファへのポインタp
、配列の初期長u16len
、配列の最大長u16maxlen
を指定します。
メモリを動的確保するにはu16maxlen
のみを指定するコンストラクタを呼び出します。
コピー元が、外部メモリ参照の場合は、コピー元の参照先をそのままコピーします。
コピー元が、内部にメモリ確保している場合は、コピー元のメモリ領域をそのまま利用します。新たにメモリのコピーを作成するわけではありません。本クラスでの内部確保したメモリは、スマートポインタshared_ptr
で管理されます。コピー先とコピー元すべてのオブジェクトが破棄された時点で、メモリ領域を破棄します。
配列の参照先を再設定します。
内部メモリ確保のオブジェクトの場合、内部メモリのスマートポインタを破棄しません。
一時的に部分配列として取り扱うといった使い方を想定します。以下の例では、128バイトの長さのbuf
を生成した後に、先頭17バイト目から末尾までの部分配列buf_sub
を生成しています。
配列の先頭ポインタ、末尾+1のアドレスのポインタを返します。STLのアルゴリズムや範囲for文などで利用されます。
配列バッファの先頭ポインタを得るときにbegin()
を用います。
⇒push_back()
配列の末尾に要素を追加します。要素が追加できないときはfalseが戻ります。
⇒size(), capacity()
size()
は配列の長さ、capacity()
は配列の最大長を返します。
⇒reserve()
配列の長さを変更します。現在の長さより大きくなる場合は要素型T
のデフォルトの初期化方法T{}
にて初期化されます。数値型なら0です。
配列へのアクセス手段を提供します。
インデックスi
は、負の値の場合は配列の末尾からのインデックスとなります。-1
が末尾になります。
printfmt, fPrintf(), snPrintf()
printf, sprintfに対応する処理を行います。
本ライブラリではMacro Poland氏のprintf,sprintfライブラリを利用しています。 https://github.com/mpaland/printf
ストリームIStreamOut
オブジェクトに対して<<
演算子の右オペランドとして利用します。
printfmt
クラスのコストラクタのパラメータの1番目fmt
に書式を指定します。以降のパラメータはC++テンプレートのパラメータパックで実装されており可変数引数となっています。printfのように書式に対応した引数を指定します。printfと違い引数の数は最大4つに制限されます。
ストリームIStreamOut
オブジェクトを出力先としてfprintfと同じ処理を行います。
1番目の引数がストリームオブジェクトとなる点を除きfprintfと同じ使い方です。
snprintfの処理を行います。
本クラスは namespace TWE
内に定義されています。
出力ストリームの基底クラスで、以下のメソッドが定義されており、1バイトの出力、改行文字など特殊クラスを受け付けるためのメソッドが定義されています。
operator ()
はchar_t
型の1文字を出力するための仮想関数です。write_w()
はwchar_t
型の出力に対応します。
ストリームへの出力は<<
演算子を用います。最終的には上記の出力用の関数が呼び出されます。
以下の例はITermクラスでの実装例です。
operator << の右オペランドとして以下の型に対応します。
曖昧性の解決のため、派生クラスで明示的なオーバーライドが必要になる場合があります。
特殊な文字列などを指定するためのオブジェクトを定義するための基底クラスです。
派生クラスとして CR LF (0x0d 0x0a) を出力する IStream_endl が定義されています。
オブジェクトcrlf
は以下のように使用します。
右オペランドの型
解説
char_t
1バイト出力する
const char *
文字列を出力する
wchar_t
ワイド文字を出力する(派生クラスで対応がある場合)
IStreamSpecial&
特殊文字列を出力する
printfmt
printf()に相当する出力を行う
const int
printf("%d", n)に相当する出力を行う
double
printf("%.3%, n)に相当する出力を行う